2013年03月31日

「わしの言う教育とは・・・」

 宮本 輝の著書「花の回廊」をひさしぶりに 開いてみました。
 「わしの言う教育とは・・・」
 主人公の松阪熊吾の台詞です。

 「わしの言うところの教育とは、数学や外国語や国語や歴史や物理を学ぶことによって、
どういうわけか自然に人間としてどう生きるのか、人間の振る舞いとは何かっちゅうことも
学んでいくっちゅう意味を含んじょる。高度な学問を学ぶためには、努力や忍耐は避けて
通れん。遊びたいのを我慢して難しい数学の問題を解き、外国語の単語や文法を
覚えにゃならん。そうすることで自己を律することや、なまけ心に打ち勝つ方法も学ぶ。
ひとつの学問における先人の労苦を知る。教育を受けるっちゅうことそれ自体が、
人間修業につながるんじゃ」

  この松阪熊吾という主人公の豪快さが好きで、数年前この台詞を読んだときも
 作品のなかで説教されている人と同じように「ふーーーむ。そうかぁ。」と思ったものです。

 でも今は・・・・
 これでは「学ぶ」ってことがあまりにも「修業」にすぎなくて残念です。
 難しい問題が解けたり、新しいことを覚えたりすること自体の楽しさもあります。
 そして、一生、新しいことに興味をもったり、インターネットで世界中のできごとに触れたりするとき、
 学校で教わり、自分で考えたことが必ず役に立ちます。

 世の中にはこんなにもわくわくすることがたくさんあるのに
 それに気がつくことなく素通りばかりするのは損だと思いませんか?
 
 


Posted by Let's study together at 09:02│Comments(0)
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